Android10がGoogle製Pixel端末以外でもバージョンアップが各機種で提供されるようになってきました。
バージョンアップすると今まで使用できていたカーナビがつながらないトラブルや不具合が多いようです。バージョンアップがきっかけのようですが、使用している端末やカーナビによって原因は様々であり、今回は原因ごとの対処法を解説していきます。
またAndroid10端末はこれから増えていきますので、情報は随時更新していきます。
Android11はこちら
→Android11バージョンアップ(アップデート)でカーナビに接続できなくなった場合の対処法
原因と対処法
Androidは過去のOSバージョンアップでも同様の症状が毎回出ています。
ほとんどの場合は以下の対処方法で改善できますので項目の順番通りに試してください。
①再ペアリング
基本的にはペアリング(接続設定)をやり直す必要があります。
Android9以前のバージョンで接続していてAndroid10にバージョンアップを行うとOSが変わるのでカーナビ側からすると今までと違う機種と認識される場合があります。そのため再ペアリングを行い接続をやり直します。
再ペアリング注意点
・スマホ側で以前のカーナビペアリング情報を削除する
・カーナビ側のスマホペアリング情報を削除する。
スマホ側のペアリング情報削除方法
【Xperia】
[設定]>[機器接続]を開きます。
「以前接続されていた機器」のカーナビ名右側[歯車マーク]をタップします。
デバイスの詳細画面で[削除]>[このデバイスとのペア設定を解除]をタップします。
【Galaxy】
[設定]>[接続]>[Bluetooth]
「ペアリング済みのデバイス」に表示されているカーナビ名右側の[歯車マーク]
[ペアリングを削除]で削除できます。
②機内モードにして端末再起動
機内モードをONにした状態で電源をOFFにします。再度起動させて機内モードをOFFにします。
機内モードはすべての通信を一旦遮断しますが、その際に通信エラーがあった場合には改善する場合があります。
③Bluetoothシステムアプリのデータ消去
AndroidのBluetooth機能を働かせるBluetoothシステムアプリに一時的なエラーやAndroid10にバージョンアップしたことで以前のバージョンのキャッシュデータが影響している場合があります。
そのためBluetoothシステムアプリをデータ消去して初期状態に戻すことで新たな接続が安定する場合があります。
Bluetoothシステムアプリをデータ消去してもペアリング情報は消えません。そのため上記ペアリング情報の削除した後に行ってください。
【Xperia】
[設定]>[アプリと通知]>[〇〇個のアプリをすべて表示]
アプリ一覧画面で右上の[︙]>[システムを表示]で一覧から[Bluetooth]>[ストレージとキャッシュ]
[ストレージを消去]でBluetoothシステムアプリのデータ消去できます。
【Galaxy】
[設定]>[アプリ]
アプリ一覧画面で右上の[︙]>[システムアプリを表示]し一覧から[Bluetooth]>[ストレージ]
[データを消去]でBluetoothシステムアプリのデータ消去できます。
④ネットワーク設定のリセット
スマホのネットワーク設定をリセットします。この操作はWi-Fi、Bluetooth、モバイルデータ通信をリセットしますのでWi-Fiを利用している場合は設定が消去されるため再接続操作が必要です。またBluetoothもカーナビ以外のペアリング情報も消去されるためイヤホンやスピーカーなど他のBluetooth機器も再ペアリングが必要です。
モバイルデータ通信は基本的に何も再設定は必要ありません。
SIMフリー端末やスマホを買った会社以外のSIMを利用している場合(ドコモ端末で楽天モバイルSIM利用など)の場合はAPN設定が再度必要な場合があります。
【Xperia】
[設定]>[システム]>[詳細設定]>[リセットオプション]>[ネットワーク設定のリセット]>[設定をリセット]>[設定リセット]の」順で行います。
【Galaxy】
[設定]>[一般管理]>[リセット]>[ネットワーク設定をリセット]>[設定をリセット]>[リセット]の順で行えます。
下の画像にある「設定をリセット」と間違えないように気をつけてください。
カーナビがAndroid10に対応できない
上記④まで行って改善されない場合はAndroid10にカーナビが対応できない事が考えられます。
カーナビがすべてのAndroidスマホに対応しているわけではなく、機種やOSバージョンによって接続できない、または一部機能が利用できない場合があります。特に古いカーナビは新しいAndroidに動作対応していない可能性が高いです。
そのため各カーナビメーカーや車のメーカーは動作確認済み機種を公式HPで公開しています。
トヨタ
https://g-book.com/pc/etc/faq/mobile/n/top.html
日産
http://drive.nissanconnect.jp/MOBILE/
ホンダ
http://www.premium-club.jp/connectivity/car_search/
マツダ
http://infotainment.mazdahandsfree.com/howto-findaphone
パイオニア
https://jpn.pioneer/ja/carrozzeria/carnavi/info/keitai-check/
ケンウッド
https://www.kenwood.com/jp/products/car_audio/app/kenwood_drive_info/comp2.html
アルパイン
https://www.alpine.co.jp/support/connect/bluetooth/
新しいAndroid10はまだ掲載されていない可能性がありますが、サポートに電話問い合わせをすれば確認してくれると思います。
Android10非対応や動作確認でNGの場合は今後のAndroidソフトウェア・アップデートまたはカーナビ側のソフトウェア更新で改善される可能性もあります。
その他
Android10バージョンアップ関係なくAndroidスマホのカーナビ接続トラブルについては以下の記事を参考にしてください。
→カーナビとBluetooth接続できないトラブル|Android
Androidスマホのバージョンアップは行わないほうがいいのか?
Androidをバージョンアップすることで今回のように接続トラブルが起こると今後バージョンアップは控えたほうがいいのではと思うと思います。
結論から言うとOSバージョンアップもソフトウェア更新も行ったほうがいいです。バージョンアップや更新は新機能が搭載されたり機能改善が行われますが、一番重要なのはセキュリティパッチが一緒に配布され対策されます。
セキュリティパッチとは、システムに発見されたセキュリティホール(穴)に対してパッチ(あて布)を貼ることでシステムの脆弱性を対策する事です。最近(2020年2月)ではAndroid8や9でBluetoothに重大な脆弱性が発見されたところです。
古いバージョンのまま利用しているという事は、明らかになったセキュリティホールが狙われる危険性があります。システムは最新が最も安全であると言えます。そのため常にバージョンアップや更新が配信された場合はすぐに行いましょう。
昔のWindowsなどでは更新後にPCが起動しなくなったりトラブルを恐れ少し様子みてから更新するというのが常識のように語られてきましたが、ダイヤルアップ接続やBluetoothなど無線通信手段もほとんど持たない時代の話しで、現在の常にネットワーク接続されてWi-FiやBluetooth、NFCなど様々な無線通信手段をもつスマホでは常に最新にしておくのが常識と言えます。
AndroidOSを更新したら必ずインストールしているアプリも最新にすることを忘れないでください。
古いバージョンのアプリは新OSでは正しく動作しない可能性が高いです。